2015年12月 沖縄

 

 12月21日~25日 冬に沖縄!

なんと、クリスマスウィークに沖縄に行ってきました!今回は沖縄本島のみ、5日間かけて縦断してきました。何故この季節に沖縄かという理由は、またあとで。冬の東京を飛び立ち、JALジンベエザメ号が出迎える那覇空港に降り立つと、天気もよく結構暑い。さすが沖縄です。沖縄本島は25年振りくらいか?若かりし頃、友人グループで海のリゾート地に来た以来です。その頃にはなかったモノレール「ゆいレール」で那覇市内へ。那覇市内って、こんなに都会なのかと、少なからずカルチャーショックを受け、まずは牧志公設市場内にある食堂でランチ。今回、初の沖縄飯です。私は、ゆし豆腐スープ、トモはお麩のチャンプルー。やさしい豆腐の、やさしい味のスープがお腹にたまります。今回の旅のトモはラ○ちゃん。彼女は昔、泡盛の勉強をしていて沖縄に住んでいたことがあるのです。ということで、今回の旅の行程はすべてトモ任せ。わざと内容もあまり知らされない、ミステリーツアーです。そして今回沖縄に来た理由ですが、彼女の友人が那覇市内でやっている青空カフェが今年いっぱいで閉店するから。閉店前にぜひ私を連れていきたい、とのことで一緒にやってきました。そのカフェ「ひばり屋」があるのは、繁華街から少し入った裏通りにある空き地。元はどなたかのおウチだったのか?フェンスに囲まれた大きな樹の生い茂る庭で、店主女子が小さな屋台でコーヒーを淹れています。ひさびさの再会を喜ぶトモと店主、はじめましての私、今日は暑いのでアイスコーヒーをいただきました。庭は樹木でいい感じに木陰になっていて、メジロのさえずりも聞こえる癒しスペース。とてもいい場所ですが、地主さんの意向でここを撤退しなくてはならないそう。でも、もう次の場所は決まっているとのことです。しばしコーヒーをいただきながらお話し、ゆっくりしたいところですが、今日はこれからレンタカーで島の北端まで行く予定。後ろ髪を引かれつつカフェをあとにしました。市内でレンタカーを借りて、細長い沖縄の半分くらいの距離を高速で走り抜け、ひたすら北上。国頭村のその名も奥という地域にある民宿へ。ここはトモの行きつけの民宿らしく、宿のご主人はトモが来るのをお待ちかね。そのご主人や、昨日から泊まっている、森林の調査隊の人たちなどと楽しくお話をして夜は更けていきました。

ジンベエザメ号!

 沖縄ランチ

カフェひばり屋で

カフェの庭



 2日目

朝食後、宿の女将さんと沖縄の基地問題の話をしたり、宿の近くの海に散歩に行ったりしてから、ゆるゆると出発。まずは本島最北端にある辺戸岬へ。少し曇っていて、さすがに冬だからか、海は鉛色。でも、とても広々。岬の岩にぶつかる波は少し荒々しかった。ここの岬の岩は、少し石灰っぽい?白っぽくて不思議なギザギザの岩。転んだら相当痛そう。この北端の地域は原生林の生い茂る、「やんばる」と呼ばれる地域。そんな自然の中でのトレッキングやカヌーなどネイチャーツアーもあるようですが、時間も体力もない私たちはパス。そして、やんばると言えば、ヤンバルクイナ。道路標識には「ヤンバルクイナ注意」の標識もあり、昨夜も遠くから鳴き声も聞こえました。そんなヤンバルクイナの巨大展望台が岬の反対側にあるので行ってみました。近くに行くとホントに巨大、足の爪の部分に跨いで座れるくらいの大きさで、逆に笑えてきます。階段で内部を登ることもできて、ちょうどクイナの喉元あたりにある窓から外を見ることができます。どうせならクイナのように鳴いてみたかったけど、鳴き声は忘れてしまいました。

宿のにゃんこ

辺戸岬

←の岩はギザギザ

巨大クイナ(笑)


その後、南下して、街道沿いの沖縄そば屋さんで、プルプルのラフテーと牛そばを。たっぷり麺の上に山盛りのモヤシ、インパクトたっぷりの牛そばを食べきれずに、さらに南下。島の北から1/3ほど、左側にポコッと突き出した本部(もとぶ)方面に。美ら海水族館のある辺りです。が、今日は水族館には寄らず、ここからフェリーに乗って伊江島に向かいます。伊江島は概ね平坦な島ですが、島のシンボルともいえる通称タッチューという山が、島のどこからもフェリーからも見えます。そのフェリーで30分、伊江島に到着です。周囲22キロの小さな島は車ですぐに回れるくらい。もうすぐ夕方なので、展望台と誰もいない無名のビーチで海の写真を撮ったりしました。ちょっと驚いたのは、こんな小さな島にもアメリカ軍の訓練場があり、小型飛行機からパラシュートでの降下訓練をしているのが遠くから見えました。どこにいても、沖縄はアメリカ軍と隣り合わせなんだな、と少し考えさせられました。さて、今日はもう夕方なのでタッチュー登山は明日にするとして、とりあえずタッチューの途中にある駐車場まできてみました。すると、ちょうど素晴らしい夕焼けタイムで、風が出てきて寒くなってきた中、2人で夢中になってシャッターを切りました。さあ、暗くなってきたので宿に向かいましょう。今日の宿は芸大出身のナイスガイの若旦那と、カメラマンで陶芸家のお父さんの手作りペンション、CasaVient(カーサビエント)。タッチューの目の前にあるその宿は、ちょっとガウディの作品のような、曲線コンクリートのフシギな作り。今夜の泊り客は私たちと、もうひと組のみ。静かな島の、静かな宿の夜は、遠くから聞こえる牛の鳴き声とともに、静かに更けていきました。

フェリーからもタッチューが

晴れてきました

タッチュー近影

見事な夕焼け



 3日目

今日はまず、タッチュー登山へ。昨日の夕焼け駐車場に車を置いて、いざ登山。と言っても、15~20分で頂上に行けるそうです。が、階段になっている登山道はかなりの急勾配。薄日が差す程度なのに、やはりここは沖縄。汗が滲み出て、腿が上がらなくなってくる。本島へのフェリーの時間もあるので少し焦ったが、意外と10分ほどで無事登頂。文句なく島の一番高い場所なので、眺めは抜群。眼下に広がる田畑が、緑と茶色のパッチワークでとても綺麗です。汗をかいたので、少し強い風も心地よい。が、ゆっくりできないので、下山して港へ向かい、駆け足の伊江島をあとにしてフェリーに乗船。さよなら、タッチュー。また30分かけて本島に戻ってきました。今日はまず、島の西部・東シナ海側から、東部・太平洋側の辺野古へ向かい、ここで少し、沖縄の現実と向かい合います。ニュースでよく聞くキャンプ・シュワブの前を通ると、これまたニュースでよく見るたくさんの幟が。反対住民の人たちが大勢、座り込みをしています。ここでは駐車できないので、近くの展望公園に行ってみました。少し高台の公園からは、綺麗な辺野古の湾が見えます。この湾の入口のところに反対派のテント村があるので行ってみました。中には色々な記事や資料があり、反対派の人が辺野古の現状を色々と説明してくれました。恥ずかしながら、基地問題はここ近年の話かと思っていましたが、テント村には実に4000日以上の座り込みを示すカウンターが。更にお話によると、遡ると普天間基地ができた頃から辺野古案も同時に出ていたとか。内地には届かない深い話をたくさん聞けて、私たち内地の人間も真剣に考えなくてはならないと思いました。これは、沖縄vsアメリカの問題ではなく、日本vsアメリカの問題なのです。

タッチュー目の前の宿

タッチュー登山は急勾配

タッチューから

島の眺め

辺野古の綺麗な海

基地前の

反対派住民

反対派のテント村


さて、辺野古からまた西側の本部方面に戻ってきました。伊江島を望む山の上にあるカフェでランチのあと、午後はいよいよ美ら海水族館です。ちょうどジンベエザメのお食事タイムなので、まずは大水槽に直行。たくさんの人たちが、今か今かと待ち受けています。ほどなく係員のお姉さんの合図とともに餌の投入。すると、今まで横になって悠々と泳いでいたジンベエくんが立ち上がり、餌を豪快にバキューム!そう、餌を食べるとき、ジンベエくんはまるで立っているかのように縦になって立ち泳ぎ?になるのです。そのジンベエくんの周りを、おこぼれを貰おうと小さな魚も群がってきます。この大水槽にはジンベエが3尾、ほかにマンタやカツオなど。ジンベエの長期飼育記録とマンタの世界初の繁殖成功と、世界一を誇る水槽とのことです。この水槽だけでも、いつまでも見ていられそうですが、折角なので他のコーナーも。深海の生き物やサンゴのコーナーなど、見応えたっぷり。巨大なダイオウイカの展示もありました。残念ながら剥製です。面白かったのは、チンアナゴ。そう、ストローのような細長いカラダが、砂地からモグラたたきのように出てくるアイツです。狭い砂地にたくさんのチンアナゴ、人口密度もといチン密度の高い水槽の中で、隣り合わせのチン同士が相手に噛み付こうと喧嘩をしているのです。きっと、チンにはチンの事情があるのでしょうねぇ^^;; たっぷり鑑賞して夕方になり、今日はまだ移動があるのでこれにて終了にしました。外に出ると、結構雨が降ったのか地面が濡れています。ちょうど夕焼けタイム。雨上がりの夕焼けは、燃えるようでドラマチック。また車を走らせ、今日の宿がある読谷に向かいました。読谷の宿にチェックインして、予約してあるお店へ食事に。「読谷物語」という、隠れ家的なオシャレなお店。オトナの雰囲気で落ち着いた感じです。海ぶどうがのったソーメンチャンプルーや豚足の唐揚げ、沖縄のお魚グルクンのフライなど、沖縄料理を泡盛カクテルでいただきます。今日も充実した一日でした。

ワモンフグ
プププの真正面

ジンベエ
お食事中

これが見たかった

雨上がりの夕景

ソーメンチャンプルー
海ぶどうのせ

グルクンのフライ



 4日目

今日は朝から雨で少し肌寒い。だが、那覇は24年振りに3日連続夏日だったそう。12月に夏日、さすが沖縄。今日は那覇に向かって南下しながら、ちょこちょこ観光。読谷の残波岬や、太平洋側の宮城島に島づたいに橋で渡り、秘境的な小さな浜に行ったり。天気がよければ、もっと綺麗なんだろうけど。残念。お昼も山の上の見晴らしのいいタイ料理屋に行ったけど、残念ながら雨で下界は一面の雲。そして夕方、那覇に戻ってきました。道に少し迷いながらレンタカー屋に到着し、5日間ともに旅した車を返却。沖縄最後の夜の宿、那覇市内の中心にある女性専用のドミトリーに向かいます。一部屋に10人分くらいの作り付けの二段ベッドと、部屋の隅に簡単な洗面台とシャワールーム。小さなリビングとキッチンもあり(料理はしなかったけど)簡易だけど宿泊料も安くて快適でした。晩御飯は宿から歩いていける栄町市場へ。ここは戦後の復興時に誕生し、今も殆ど変わらぬ姿を残しているそう。お店は生鮮食品や衣料品や飲食店など、まさしく市場。薄暗くて小さなお店が長屋のように連なり、闇市のような印象もあり、なかなかディープです。遅かったので飲食店以外は閉まっていましたが、飲食店では店先で泡盛を傾ける酔客たちが。その中のひとつ、カウンターだけのバーへ。バーには料理がないのですが、面白いシステムで、近隣のほかのお店から料理の持込み or 出前ができるとのこと。ということで、中華屋で小龍包を買い、沖縄料理屋からチヂミのようなヒラヤーチーと塩っぱい小魚がのったスクガラス豆腐の出前をお願いし、沖旅ミステリーツアーの無事を祝って泡盛で乾杯。内地から出張?に来てるという大道芸人さんやお店のマスターと楽しく話し、クリスマスイブでもある沖縄最後のディープな夜は更けていきました。

栄町市場

スクガラス豆腐

沖縄料理満載の

朝食ビュッフェ

ちょこっと

首里城見学

城下町の石畳



 最終日

今日も雨が降ったり止んだり。朝御飯はドミトリー近くのホテルのビュッフェへ。ここのビュッフェは、世界いち沖縄料理のメニューがたくさんあるというのがウリだそうです。ということで、沖縄らしい珍しい料理や食材をお皿いっぱいに取って、お腹いっぱいいただきました。お腹いっぱいだけど、とってもヘルシーな感じ。ドミトリーをチェックアウト後は近くでちょこっと手作り体験。そのあと夕方の飛行機まで、午後はどうしようかなぁ。あまり遠出はできないので、やっぱり首里城かなぁ。でも結構雨が降っているので、長時間そとを歩き回るのも…。ならば、ガイドブックに載っていた、首里城の城下町のお散歩にでも行くか。お散歩も外を歩き回る、だけど^^;; この城下町は石畳の風情ある坂道だそうで、じっくり首里城を見学する時間はないけど、古き良き沖縄をちょこっと体験するにはもってこいのようです。早速ゆいレールに乗って首里駅で下車、首里城を抜けつつ首里城の門などを見学して城下町へ。雨のせいか人通りも少なく、300mほどの細い石畳はしっとりとしていて、なるほど風情あり(しっとりは雨のせいか?^^;;)坂道は結構、傾斜があり、石畳が雨で濡れているのでスリップ注意です。坂道の途中にはドラマちゅらさんの撮影で使われた家や、昔の井戸の跡や、御年300年のアカギの樹の聖地などが。樹のある場所って、何か不思議なチカラを感じますよね。さて、雨も止まないので、近くの茶房で沖縄の伝統茶「ぶくぶく茶」をいただくことにしました。琉球王朝時代から伝わるというぶくぶく茶は、お米を煎じた水の入ったお茶を大きな茶筅で泡立て、その泡を別のお茶の上にのせていただくものです。お店の人に教えてもらい自分で泡立てると、これが面白いように木の器の中で泡立ち、好みで頼むお茶(私はお気に入りの月桃茶にしました)に泡をのせて、その上にピーナッツ入り黒糖をふりかけていただきます。泡のやさしい口当たり、味もほんのりと甘く、ほっとして、なんとなく懐かしい感じのお茶です。セットの伝統的なお菓子も美味しかったです。ゆっくりお茶を楽しみたかったのですが、もう結構いい時間なので、国際通りまで戻り、お土産ゲットタイム。定番のちんすこうや海ぶどうを買い込み、空港へ。結局、今日は一日中すっきりしない天気でしたが、定刻通り飛び立った飛行機が厚い雲を抜けると、ちょうど西の空は夕焼けタイム。夕焼けに見送られ、5日間の沖縄縦断に別れを告げました。

ぶくぶく茶を…

泡立てると…

こーんな泡が!

市場カラフルお魚

ブタさんです

マンホールにも
ミンサー織りが